近年の研究テーマ
- 世論形成過程の社会心理学的分析
- 政治意識
- 信頼感と社会関係資本
- ITリスク認知とリスクマネジメント
研究業績(主要なもの)
【単著・編著】
- 安野智子,2006,『重層的な世論形成過程:メディア・ネットワーク・公共性』,東京大学出版会
- 安野智子(編),2016,『民意と社会』,中央大学出版部.
【分担執筆】
- 安野智子,2020,「『ポスト真実』時代の民主主義観―マスメディアとリベラル・デモクラシーへの信頼―」,(新原道信・宮野 勝・鳴子博子 (編著)『地球社会の複合的諸問題への応答の試み (中央大学学術シンポジウム研究叢書12)』第5章所収),中央大学出版部.
- 安野智子,2018,「民主主義観と信頼の現在」(池田謙一編著『「日本人」は変化しているのか: 価値観・ソーシャルネットワーク・民主主義 』,第8章所収)勁草書房.
- 安野智子,2017,「社会調査法」(安藤清志・村田光二・沼崎誠 編『補訂新版 社会心理学研究入門』,第10章所収)東京大学出版会.
- 安野智子,2016,「4.2 民主主義および政治制度に関する意識」池田謙一(編著)『日本人の考え方 世界の人の考え方ー世界価値観調査から見えるもの』第4章2節所収, pp.240-272, 勁草書房.
【論文】
- 安野智子・榎本泰子,2020,「日本における中国のソフトパワーとその限界―韓国のソフトパワーとの比較からー」中央大学文学部紀要(社会学・社会情報学)第30号中央大学文学部, pp.125-147.
- 安野智子,2016,「今日的な世論過程の検証」,(NHK放送文化研究所編『放送メディア研究 13』),pp.129-156, NHK出版.
- 安野智子,2015,「2013年参議院議員選挙における資産効果 (特集 2013年参議院議員通常選挙の分析)」,『選挙研究』,31(1), pp.84-101.
- 宮田加久子・安野智子・市川芳治,2014,「政治過程におけるオンラインニュースの効果:政治的知識に及ぼす直接的・間接的効果」,『社会心理学研究』 第30巻第1号 pp21-34.
【翻訳】
- E. ノエル=ノイマン(著)池田謙一・安野智子(翻訳),2013,『沈黙の螺旋理論:世論形成の社会心理学』(改訂復刻版)北大路書房
担当授業 2024年度
学部授業
社会情報学調査実習/社会情報調査実習(量的調査)/社会情報調査実習(1)
社会情報学調査入門/社会情報調査実習(質的調査)/社会情報調査実習(2)
社会心理学(1)(社会・集団・家族心理学Ⅰ)/社会心理学(1)
社会心理学(2)
社会情報学演習(5)(10)
卒業論文・卒業課題研究
大学院授業名
社会心理学演習A
社会心理学演習B
社会心理学特講A
社会心理学特講B
社会心理学特殊研究A
社会心理学特殊研究B
指導学生の研究テーマ
<2023年度卒業論文>
- 若者の価値観とスポーツへの関心
- 「ファンコミュニティ」と常識の先鋭化
- 大学生の自尊心にかかわる要因 ―他者とのつながりに着目して―
- 就職活動の早期化・長期化がもたらす大学生の心理的不安
- 居場所としてのSNSと主観的幸福感の関係
- 物語を用いたマーケティングに関する研究
- ソーシャルメディア上の承認欲求
<2022年度卒業論文>
- なぜ他人のゲームプレイを見るのか ─ゲーム実況の「利用と満足」─
- ジェンダー意識の展開とその背景
- メンバーシップ型からジョブ型への転換期における学生の転職意向とスキルへの意識
- みかん畑耕作放棄地の拡大を防ぐための高付加価値農業の提案
- 若者の就職と地元意識
- 子どもの進路選択に影響を与える親の意識について
学生へのメッセージ
社会心理学や社会調査の授業を通して、「人間ってなんだろう?」ということを一緒に考えていきましょう。
高校生・大学生へお薦めする本
- ロバート・B・チャルディーニ (著), 社会行動研究会 (翻訳),2014,『影響力の武器: なぜ、人は動かされるのか』(第3版)誠信書房
【推薦理由】私たちが「期間限定」に弱いのはなぜでしょう?「振り込め詐欺」や「マルチ商法」が横行してしまうのはなぜでしょう?この本には他人を説得し、ときには「だます」こともできる心理学的なテクニックが紹介されています。「だまされない」ためにぜひ一読を勧めます。 - ダニエル・カーネマン(著)村井章子(翻訳),2014,『ファスト&スロー あなたの意思はどのように決まるか』ハヤカワ・ノンフィクション文庫
【推薦理由】私たちが日頃行う判断は、実はあまり合理的ではありません。自分の予想や信念に沿ったことしか目につかなかったり、コストとベネフィットの計算が下手だったり、本質に関係のない情報に惑わされたりします。人間が持っているこうした判断の偏り(認知的バイアス)を知ることは、対人関係においても、また社会設計においても重要でしょう。 - マキャヴェリ著『君主論』(翻訳多数あり)
【推薦理由】マキャヴェリ(1469-1527)といえば、目的のためには手段を問わないことを意味する「マキャヴェリズム」の語源になった人物です。『君主論』はメディチ家の小ロレンツォに献上されたものであり、現代の民主主義的価値観からは肯定しかねる発想も随所にみられますが、「人間とはどういうものか」を考えさせてくれる本です。塩野七生『マキャヴェッリ語録』(新潮文庫)も読みやすくおすすめです。