高校生のみなさんから「入学前にどのような勉強をしておけばいいですか」という質問がよく寄せられます。当専攻では、みなさんの興味・関心に合わせた主体的な学習は歓迎しますが、大学で学ぶ内容に関する先取り学習は必ずしも求めていません。それよりも、高校のカリキュラムをしっかり学んでほしいと考えています。そこで、高校の科目に合わせた学習ポイントを紹介します。
<国語>
どのような学問であれ、書籍や雑誌論文をはじめとする文献を読む、読んだ内容を整理してレポートにまとめる(執筆する)ことが大学での学び・研究の基本です。論理的な文章の読み書きが苦手な人は、下記などを参考に、「読む」と「書く」両方の「方法論」を理解し、実行してみましょう。
- 小笠原喜康 2009『新版 大学生のためのレポート・論文術』 講談社現代新書
- 苅谷剛彦2002『知的複眼思考法』講談社+α文庫
- 飯間浩明2008『非論理的な人のための論理的な文章の書き方入門』ディスカバー携書
大学では試験やレポートで長い文章を書く機会が増えます。漢字の読み書きに自信がない人には、大学入試レベルの漢字の問題集に取り組むことをおすすめします。(漢字の問題集は、高校で配布されたものなどで構いません。)
<数学>
現代社会では、データを用いた分析が盛んに行われています。当専攻でも、データを用いた分析手法について学びますが、そのためには高校数学の知識が基礎になります。教科書や学校で使っている問題集で、以下の単元の復習をしましょう。
- 『数学Ⅰ』の「データの分析」
- 『数学A』の「場合の数と確率」
『数学Ⅰ』・『数学A』の教科書と問題集は、データサイエンスの基礎となります。高校卒業後も保存しておきましょう。
<英語>
私たちが英語を使う場面は、海外はもちろん、日常の中にもあることを実感している人が少なくないと思います。こうした日常的な場面での必要性から、英会話の学習を始めてもよいでしょう。
また、留学や就職活動を念頭に、英語民間試験向けの勉強もおすすめします。IELTS、TOFEL、TOEIC、英検など、自分の将来に適した民間試験を目標として、勉強を始めましょう。
中央大学にはさまざまな留学制度があります(→中央大学の留学制度)。留学に必要な検定試験やレベルは制度や留学先により異なりますので、まずはCEFRのB2を目指すとよいでしょう。下記の対照表を参考にしてください。
<社会>
今日の社会をとらえる上で、これまでの経緯、すなわち歴史(特に近現代史)を把握することが重要です。歴史が好きな人なら、通史だけでなく、さまざまなテーマ別の近現代史の本を読むことを、苦手な人は、NHKが1995〜1996年に放送した『映像の世紀』シリーズなど映像資料を視聴することをおすすめします。本やDVDは、近くの公共図書館にもあります。見つからない場合には、司書(図書館職員)に相談してみましょう。
なお、社会情報学教員が高校生・大学生にお薦めする本は、それぞれの教員紹介のページにあります。そちらも合わせて、参考にしてください。